「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」は、過疎高齢化の進む日本有数の豪雪地・越後妻有(新潟県十日町市、津南町)を舞台に、2000年から3年に1度開催されている世界最大級の国際芸術祭。次回の開催は、2024年の予定。地域に隠れた魅力を、アートを媒介として掘り起こし、地域再生を目指すことを目標としているこのイベントは、アートによる地域づくりの先進事例として国内外から注目を集めています。
「人間は自然に内包される」を基本コンセプトにした様々な作品やパフォーマンスを、越後妻有エリアのあちらこちらで見ることができます。
開催期間以外でも、越後妻有里山現代美術館MonETやまつだい「農舞台」、森の学校「キョロロ」などの主要施設や、屋外作品を楽しむことができます。また、四季のイベントを開催、それにあわせて作品公開やイベントを行っています。
《三省ハウス》来訪の際、近隣で立ち寄りできる施設をご紹介します。(開館日・時間については各施設のHPで確認してください)
まつだい「農舞台」は、「都市と農村の交換」をテーマに、地域の資源を発掘し発信する総合文化施設。屋内外には、約40のアート作品が点在しています。地域の歴史や風物、人間、自然を題材とした作品たちが、五感いっぱいにこの地の文化を感じさせてくれます。
また、農舞台内の越後まつだい里山食堂は、同じ敷地内には、まつだい郷土資料館もあります。旧松代町池尻から解体・移築した入母屋欅造り農家を改修、高い建築技術を駆使した重厚な建物と多数の古民具を展示しています。展示室には、地域の象徴松苧神社と松代の歴史、美しい棚田の残るふるさとの暮らしを紹介しています。2021年7月には、これらの施設や里山の頂上にある松代城一帯を『まつだい「農舞台」フィールドミュージアム』としてリニューアルしました。
十日町市立里山科学館 越後松之山「森の学校」キョロロは、雪国の里山のど真ん中に位置する小さな科学館です。雪降る里山「雪里」の生物多様性に関連した展示や豊富な体験プログラムで里山を楽しく体験し学ぶことができます。また、地域の博物館として様々な方々と里山の生物多様性や文化を調査・研究することに力を入れています。その成果を展示・教育・体験・観光などの博物館活動へ幅広く活用することで、里山の保全と地域づくりを目指しています。
2014年3月に閉校した奴奈川小学校が、農業をベースにした施設としとして生まれ変わりました。校舎の内外には作品や、米澤文雄シェフ監修、学食スタイルの食堂TSUMARI KITCHENも併設しています。そして、越後妻有に移住し、農業をはじめ大地の芸術祭の運営を担いながら、高齢化する地域を支えるだけでなく自身のキャリアを形成を目的としている女子サッカーチーム「FC越後妻有」の活動拠点にもなっています。